齋藤孝
齋藤孝さんは、教育学、言語教育の教育学者です。教育方法論、身体論、コミュニケーション論について発表しています。
本のタイトルを読むと、一部、難しそうだし、あつかましいその辺の教育者と変わらないような印象があるのですが、読んでみると、とても解りやすい文章で、実践してみたくなります。
「バカボンのパパはなぜ天才なのか?」は出たばかりなので、読んでみたいです。
【作品について】 - 読んだ本
偏愛マップ
初めて読んだ本は、「偏愛マップ」でした。大学の図書館で借りました。
自分の好きなものをたくさん書いていきます。そしてそれを人に見せます。すると、自分の知っているものや、知らなくても興味を持てそうなキーワードが出てきます。そのことについて話をします。なぜ好きなのか、どこが好きなのかを話をすると、生き生きとしてきます。
好きなものについて話をする=自己紹介になる、というわけです。
面白かったので、私も好きなものについて書いた紙を持って、面接に行ったことがあります。面接してくれた人が興味を持ってくれて、そこで少し働いていました。そううまくいくかな、と思うかもしれませんが、相手に話をさせるだけでも違うはずです。
私はこの本で何も知らない寺山修司、ジョン・レノン、岡本かの子に興味を持ってしまいました。
また、齋藤さんの公式ホームページでも、齋藤さんの好きな本や映画がずらっと紹介されています。ああ、齋藤さんはこんなものに触れてきた人なんだな、ということが解ります。
「十九歳の地図」「カムイ伝」「河よりも長くゆるやかに」「行け!稲中卓球部」結構、誰もが知っている本も読んでいます。
孤独のチカラ
賛否両論の本です。昔は一人でいることに慣れていたのに、どうも時間の潰し方を忘れてしまいました。今までは家族と住んでいて帰って来ると判っているから一人になりやすかった。多分その時は孤独というものが存在していなかったかもしれません。どこか乾ききってはいたけれど、独りだったというだけかもしれません。それが、本当の一人暮らしを始めて、割と一人でやることはたくさんあるのに、孤独と向き合うのが怖い、そんな時に読みました。
孤独というものをどう捉えるのかで、孤独の使い方が違ってきます。
瀬戸内寂聴さんの「孤独を生ききる」と一緒に読むのがお勧めです。一人の時間にすべきこと、向き合うことの大切さを説いています。
三色ボールペンで読む日本語
本と3色のボールペンを用意します。まあ大事なところに青の線、すごく大事なところに赤の線、おもしろいと感じたことに緑の線を引きます。これだけで要約力、読解力、思考力、コメント力が伸びるというものです。
実際、よく本を読む人は、お気に入りの文章に付箋を貼ったり、ノートに書き留めたりします。そうして何か印すだけでも違います。
あまりにも簡単で、私も色分けはしなかったけれど、既に実践していることだったので試しやすいと思います。国語の授業でも実践していたので確かです。
親しみやすい文章
齋藤さんの本は、まず、誰でも読みやすいこと、惹き込まれることが特徴です。既に一度は触れたことのある作品や実践したことのあるものが取り上げられていて、読んだほうは、そうだったんだ、盲点だった、と思ってしまいます。そして、実践のしやすさがあります。紙とペンがあればすぐに実行できてしまうようなところが入っていきやすいのだと思います。
ただ、本を紹介したり、お説教されても、「なんだ、この人」で終わってしまうのですが、根拠のある自信に溢れていて、押し付けがましさを通り越して、読み手がちょっと自分を振り返ってみようかな、少しバージョンアップしてみたいな、と思うから不思議です。
「頭がいい」「天才」といった言葉が出てくるので、自分にできるのかな、と慎重になったり、ひいてしまうかもしれませんが、タイトル一つとっても、興味を持ってもらえるように工夫をしていると思います。
子どもへの教育だけでなく、大人の教育への関心を高めようとしているのが解りました。